レーザー分野


2次元周期構造をもつ新しい光デバイスの開発

この研究では、フォトニック結晶(光学的結晶)の新しい作製方法の開発を目指しています。 フォトニック結晶とは 光の波長サイズ(1ミリメートルの1000000分の1)で周期的に 電気を通さない物質(誘電体)を組み合わせた物です。 これを作る事ができれば、今のコンピューターよりも小型で高速な「光コンピューター」などが作るかもしれません。

エッチレスプロセスによるユニークな光デバイスの試作

ひとつの山がナノメートル(1ミリメートルの10000分の1)単位のギザギザがついたガラスの板を作っています。 これに光を通すと光を分けることができます。このギザギザを縦横に作ったものに光を通すと写真のように きれいな光の模様ができます。これを作って、どのようなことに使えるかを研究しています。

2方向グレーティング

2方向グレーティング

3方向グレーティング

3方向グレーティング

高出力半導体レーザーを用いた固体化色素レーザー励起光源の試作

固体化色素レーザーとは、有機色素という材料にレーザー光を当てることで別の色のレーザー光を出すレーザーです。 有機色素は600種類以上あり、それぞれの色素によって出るレーザーの色が違います。現在、固体化色素レーザーの エネルギー源として、Nd:YAGレーザーが用いられています。しかし、このNd:YAGレーザーは、200万円前後ととても 高価で大型の装置であるため、固体化色素レーザーも高価で大型になってしまいます。 そこで、CDプレイヤーなどに用いられている安価で小型の半導体レーザーを固体化色素レーザーのエネルギー源として 用いることを目的としています。

色素

色素

モノマー重合バルク

モノマー重合バルク

高周波回路分野


2.5GHz発振回路の試作

発振といってもピンと来ないかもしれませんね。発振とは信号増幅器が入力無しに一定の周波数と振幅の信号を 出力し続ける現象のことを言います。簡単に言うと何もしてないのに勝手に信号が出てくるものと考えてください。 いつでもインターネット接続を可能にしてくれる無線LANカードにも周波数は違いますが発振回路が組み込まれています。 近年の情報化社会の中で高周波回路の技術は大きな注目を集めるようになってきました。 難しいですがやりがいのある研究です。

2.5GHz帯アンテナの試作および評価

この研究はみなさんが日常でよく目にする"アンテナ"を題材としたものです。 ひとえに"アンテナ"といってもその形状は様々な形が存在しています。 例えば、皆さんが持っている携帯電話についている棒状のもの、カーナビなどについている長方形で薄型のものなど、 現在の電子機器には用途に合わせて様々な形のアンテナがあります。 この研究では2.5GHzの周波数帯のアンテナをメインとしており、これはAMラジオの周波数が300kHz~30MHz、 テレビ放送が30MHz~3GHz、これらと比較してもわかるように扱うデータ量が膨大なことがわかります。

GHz帯における広帯域アンテナの開発

広帯域のアンテナを作ることが出来れば、何本もアンテナを立てなくても受信が出来ます。 たとえば、テレビのアンテナでラジオや無線通信の受信をしよう、といった感覚のアンテナがこの「広帯域アンテナ」です。 実際には高周波のアンテナなのでラジオやテレビを受信するのが目的ではありませんが 、一本のアンテナでいろいろな電波を受信するためのアンテナを製作します。

高周波増幅器・(アンプ)

高周波増幅器・(アンプ)

高周波カプラー

高周波カプラー


大学院での研究

上記のレーザー分野の中でも、特にグレーティング(回折格子)と呼ばれる光デバイスの製作について深く、 高度な研究をしています。これを応用することによって、フォトニック結晶のようなものを作り、 そのさまざまな応用方法を研究し、新しい光デバイスの開発を目指しています。