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カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・ 実施の方針)

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公立千歳科学技術大学では、このような人材を育成します。

理工学部

1 教育内容

公立千歳科学技術大学では、入学時の選抜を学部一括で行い、1年次では理工学に共通な基礎となる学科共通科目を配置しています。
学科への移行は2年次に行い、2年次以降に専門教育科目を配置しています。各学科とも、ディプロマ・ポリシーに掲げる目標を達成するために、学科共通科目、専門教育科目を体系的に編成し、講義、実験・実習を適切に組み合わせた教育を行います。
専門教育科目では、各学科とも履修プランを設定し、一つの分野を重点的に、またはいくつかの分野を融合的に履修可能にします。
カリキュラムの体系を示すためにカリキュラムマップを作成し、わかりやすく明示します。
4年間の総括的な学修は「卒業研究」によって行い、ディプロマ・ポリシーに沿った社会に求められる素養を身につけさせます。
(1)アカデミックリテラシー
【理工系に関する基礎知識】
学科共通科目では、理工学を学ぶ上で必要な基礎知識として数学・物理・化学・生物・情報の各科目、科学的および工学的考え方を身に付けるための科目、専門教育に結びつく科目を配置し、知識の理解を図ります。
また、専門教育科目として、各分野の知識を理解した上で活用する講義・実験実習科目を配置します。

【言語リテラシー】
自然科学・人文科学・社会科学の全領域で、レポートやプレゼンテーション課題を通じて、自らの学びの成果を他者に適切に伝える表現力の養成を図ります。
学科共通科目や英語を中心とした語学教育、さらに学科共通科目・専門教育科目においても、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの技能による言語活用力および表現力の養成を図ります。英語については、選択科目を 2学年から4学年にわたって配置し、より進んだ語学力を養います。

【理工系に必要とされる基盤スキル】
幅広い理工系技術領域で活躍できる技術者の基盤スキルとして、基本的な計測や電気・電子回路およびプログラミングに関する実験・実習をすべての学科で必修科目として実施します。
(2)主体性・自律性
自然科学・人文科学・社会科学の全領域で、主体性・自律性を持って学ぶ姿勢を求める授業形態をとります。
知識定着型の授業では、反転学修を積極的に取り入れ、学生の主体性を促します。
実験・実習科目や知識活用型の講義では、社会で求められる力や自らの専門領域の高度なスキル向上を意識した個別の課題解決型学修を通じて、自律的な学修者への成長を促します。
キャリア教育では、社会で求められる力および本学卒業生の就業状況を具体的に理解させながら、卒業後を意識した、目標設定、振り返り学修を通じて、自らのキャリアプランニングを行えるようにします。
(3)チームとして活動する力
学科共通科目、キャリア科目、各学科の実験・実習やプロジェクト系科目等様々な科目で、協働的な活動を取り入れます。
授業中にチーム課題(目標)を設定し、学生がメンバーとの間で役割を分担して、各自が責任を持って自らの課題に取り組み、問題の解決を図ります。
(4)メディアリテラシーを駆使した課題発見力
学科専門科目を中心にメディアリテラシーを駆使した課題発見力の養成を図ります。各科目で教授する知識を学生自らが構造化しながら、課題を発見できるようにします。
このため、講義系科目で学ぶ専門知識に対して、文献やインターネットを活用して情報を収集し【ライブラリーワーク】、さらに実験やフィールドワーク等を通じてデータと照らし合わせながら【フィールドワーク】【ラボラトリーワーク】、整理・統合(知識の構造化)できる、問題解決型授業を配置します。
これにより、学生自らが志向する専門的な学びの中での課題を発見できるように導きます。
(5)専門的知識・技術を活用する力
卒業研究を通じて、課題解決力を養います。
メディアリテラシーを駆使した課題発見力を養成する専門科目での学生の課題発見の経験を基盤として、研究室担当教員の指導の下、専門知識領域における課題の設定を図り、その課題をそれまでに培った知識・技能を駆使して解決に取り組むことで、理工系の幅広い分野で技術の活用を図れると同時に各自の専門性を発揮して社会で活躍できる人材の育成(理工系的全人格教育の集大成)を図ります。
なお、学科毎の専門領域に向けたアプローチは下記の通りとします。
<応用化学生物学科>
2年次以降の学科専門教育科目では、材料・生物関連技術を基本とした幅広い産業分野で活躍できる人材を育成することを目指しています。
そのため、化学に軸足を置く「物質科学分野」から、生物に軸足を置く「生物工学分野」に至る幅広い領域の知識を講義形式の科目で学び、それを実験・実習科目で活用します。
それらを通じた知識・技術を活用する力の向上を専門教育の柱とし、主たる化学・生物・物理系の実験に加えて、理工系に必要とされる基盤スキルにも柔軟に対応できるように、各科目を配置しています。

4年次においては、卒業研究を通じて、上記に記載したカリキュラムで獲得した知識および実験技術を活かし、実際に課題を発見し、解決に向けて合理的なアプローチを考案できる能力を身に付けさせます。
また、課題解決に向けての取り組みを継続する過程で、主体性・自律性やチームとして活動する力を育みます。

応用化学生物学科では、中学校教諭一種免許状<理科>、 高等学校教諭一種免許状<理科>の取得が可能な科目を1年次から体系的・系統的に配置しています。
<電子光工学科>
2年次以降の学科専門教育科目では、エレクトロニクスを基盤とした幅広い技術分野で活躍できる人材を育成することを目指しています。
そのため、電気・電子回路や光科学技術を学ぶ「オプトエレクトロニクス分野」、センシングやロボティクスを学ぶ「信号処理・計測制御分野」、通信システムやその幅広い応用を学ぶ「情報通信分野」の各知識を講義形式の科目で学び、それを実験・実習科目で活用します。実験・実習科目を通じた知識・技術を活用する力の向上を専門教育の柱とし、さらにコンピュータ関連の実習科目も配置します。

4年次においては、卒業研究を通じて、上記に記載したカリキュラムで獲得した知識および実験技術を活かし、実際に課題を発見し、その解決に向けて合理的なアプローチを考案できる能力を身に付けさせます。
また、課題の解決に向けての取り組みを継続する過程で、主体性・自律性やチームとして活動する力を育みます。 

電子光工学科では、中学校教諭一種免許状<数学>、 高等学校教諭一種免許状<数学・情報>の取得が可能な科目を1年次から体系的・系統的に配置します。
<情報システム工学科>
2年次以降の学科専門教育科目では、情報技術系で活躍できる人材を育成することを目指しています。
ハードウェア関連の知識を修得した上でネットワーク技術などの情報通信を学ぶ「情報通信応用分野」、先導的なソフトウェア技術(人工知能やIoT)を活用したシステムの提案・開発・構築を学ぶ「ICTソリューション分野」、統計的手法に基づいて情報を活用する「サービス科学・工学分野」の各知識を講義形式の科目で学びつつ、専門教育の柱であるプロジェクト型科目において知識を活用し、チームとして活動しながら問題解決力を育みます。
さらに、日本語での文章作成能力、発表能力などの言語リテラシーも養います。

4年次においては、卒業研究を通じて、上記に記載したカリキュラムで獲得した知識および実験技術を活かし、主体的に課題を発見し、解決に向けて合理的なアプローチを考案できる能力を身に付けます。

情報分野の専門性を持ち、ICT活用能力を兼ね備えた教員の育成のため、中学校教諭一種免許状<数学>、高等学校教諭一種免許状<数学・情報>の取得に必要な科目を1年次から体系的・系統的に配置します。

2 教育方法(以降は3学科共通)

主体性・自律性、チームとして活動する力を高めるために、アクティブラーニングを積極的に取り入れた教育方法を学科共通科目・専門教育科目で実施します。
また、講義科目でも各科目の中で積極的にチーム活動を行う学修を図り、学生一人一人が「聞く」「話す」「読む」「書く」に加えて「発表する」を行える授業方法を実践します。
ICT活用教育環境として、学科共通科目を中心に、学内で整備したeラーニング教材を反復的なテスト形式や知識習得に活用し、授業外学修においても積極的に利用させます。
授業の活動成果をカリキュラムマップに沿って学生に個人カルテシステムに蓄積させ、キャリア科目やアドバイザ面談を通じて、科目を横断した様々な学修成果を到達レベルの軸に沿って振り返えらせ、自己成長を促します。

3 教育評価

学科共通科目および専門教育科目のすべての科目について、成績評価基準をシラバスに明記しており、成績評価は厳正に行います。
また、各授業のシラバスには、ディプロマ・ポリシーに沿った到達目標や獲得できる能力を明記し、教員・学生双方で共有します。さらに各授業評価アンケートを通じて学生の主体性・自律性を振り返らせると同時に、教員も次年度以降の授業内容・方法の改善を図れるようにします。

4年間の総括的な学修は、研究室での卒業研究活動の中で行い、学科教員によってディプロマ・ポリシーに沿って、総括的評価を行います。
卒業研究に関わる研究室での活動を通じて、研究テーマに対する理解力、到達度などの内容に対する評価のみならず、
 
  1. 主体性・自律性
  2. チームとして活動する力
  3. 課題発見力
  4. 専門的知識・技術を活用する力

など、ディプロマ・ポリシーに沿った社会に求められる素養を評価します。

大学院・理工学研究科

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

大学院理工学研究科はひとつの理工学専攻に、応用化学、材料科学、生物/環境科学などの理学領域、エレクトロニクス、メカトロニクスや情報通信工学、ソフトウェア工学、サービス科学などの工学領域を集約することにより、狭い専門領域のみにとらわれない研究・開発者等の人材育成を目指しています。
このため、前期課程では大学学部で専門としなかった分野の実験を履修する交流実験科目と製品開発や知的財産権に関する学際系科目を必ず履修し、自らの専門科目を深く学ぶことにより、ますます激しく変化しながら急速に発展しつつある産業社会や地域を含めた社会活動においても主体的に活躍できる見識と専門技術を培うことを目標としています。
後期課程では担当教員の指導のもと、実験や解析を中心とした研究開発活動を実践し、その結果を論文や学会において発表することで、研究者としての基礎を固めることを目標としています。